扶桑社(2012/03/01)
定価:
819
円
ISBN-10:
4594065597
ISBN-13:
978-4594065591
リーマン・ショック、ユーロ危機という「金融災害」を経験した今、世界をひとつの大きな市場に統合しようとするワンワールド主義(=グローバリズム)の欺瞞に多くの人が気付き始めている。欧米の多国籍企業や金融エリートたちが盛んに喧伝し推奨してきたワンワールド主義は、結局のところ、世界の基軸通貨であるドルの信用と権威を利用して、自分たちが過大な利益を得るための方便だったのだ。
その一方で、敗北したかに見えるワンワールド主義だが、SNSをはじめとするヴァーチャル・リアリティの世界で、特にフェイスブックが着実にその理想を実現化しつつある。
これまでアメリカ、こと経済の動向に翻弄され続けてきた日本人として、これらのワンワールド主義にどう向き合うべきなのか?
2012年11月に米大統領選挙、「ドル安」の行方、SNS(ビッグ・データ)がもたらす恐怖の近未来予測まで、「未来学者」として定評のある著者が懇切丁寧に解説する。
本書の構成
第1章 対立 「大企業」対「草の根」
第2章 貧困 1%の富める者たち
第3章 迷走 超インフレか大不況か
第4章 変質 牛耳られるワシントン
第5章 凋落 ユヤダ金融の秘密
第6章 分裂 アメリカを国家破産に追い込む人々
第7章 支配 ビッグ・データと超管理社会
本書より
本書は、基軸通貨ドルの近未来と、それと不可分に進行してきたワンワールド主義の行く末について的確な知見を読者に提供するものだ。ドルやアメリカ経済、そしてワンワールド主義の行く末は、日本人に重大な影響を与える。個人も企業も日本という国家も、アメリカという巨大な帝国の変遷に影響を受けざるを得ない。そして、アメリカ経済が“野蛮”たるゆえんを読み解くには、ワンワールド主義についての理解が必要となってくるのだ。